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肝細胞癌への陽子線・重粒子線治療、「先進医療B」

レポート 2016年6月22日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は6月22日、切除不能、局所療法不適の肝細胞癌に対する陽子線治療と重粒子線治療、ゲムシタビン耐性胆道癌に対するアキシチニブ単剤療法について、「先進医療B」として実施することを承認した(資料は、厚生労働省のホームページ)。いずれも先進医療で症例を重ねてエビデンスを出し、保険適用、もしくは薬事承認を目指す。 切除不能、局所療法不適の肝細胞癌に対する陽子線治療と重粒子線治療の使い分けなどについての知見はなく、「両者のメリット、デメリットなどは不明。先進医療Bとして実施することでエビデンスが出てくることが期待される」(厚労省保険局医療課)。 陽子線治療は、10施設の共同研究で、申請は北海道大学病院。総研究期間は6年。「初発単発肝細胞癌、肝外転移なし」の患者が対象で、予定症例数は180例。「3年生存割合」を主要評価項目とする。「先進医療に係る費用」は、281万5000円。 重粒子線治療も多施設共同研究で、申請は群馬大学医学部附属病院。総研究期間は7年。切除不能、局所療法不適の肝細胞癌が対象で、予定症例数は130例。「...