1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 元東大教授、研究費詐欺で懲役3年の実刑、東京地裁

元東大教授、研究費詐欺で懲役3年の実刑、東京地裁

レポート 2016年6月28日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京地裁(稗田雅洋裁判長)は6月28日、元東京大学政策ビジョン研究センター教授で、医師の秋山昌範氏が、東大と岡山大学から、合計2188万4400円の研究費を不正受給したとして詐欺罪に問われた裁判で、懲役3年の実刑判決を言い渡した。秋山氏側は、即日保釈申請するとともに、控訴する方針。 検察は懲役5年を求刑、一方、秋山氏は2015年3月の初公判時から一貫して無罪を主張していた(『「研究費不正、欺罔行為に当たらず」、弁護側最終弁論』、『元東大教授、「重大な詐欺」で懲役5年求刑』を参照)。秋山氏は2013年7月に逮捕され、666日間勾留されていたことから、400日が懲役期間から引かれる。 東京地裁は、「東大教授の地位にあることなどを利用して、犯行に及んでいる。厚生労働科学研究費補助金(科研費)等の支払いは、研究者が発注業務内容や発注者の選定、発注金額の決定などを適正に行うことを前提としている。しかし、本件の各犯行は、研究者への信頼を逆手に取り、悪用した巧妙な犯行。対象の研究期間が3カ年にわたり、不正受給の金額も多額」などと指摘。秋山氏が実質的に経営していたIT会社である株式会社ARIの代表者で...