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医学部の一時的定員増、「元に戻す」

レポート 2016年6月29日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

6月26日の第138回日本医師会臨時代議員会で、副会長の今村聡氏は、現在の医師不足地域への配慮もしつつ、「一時的に増員した医学部定員」を、元に戻すよう求めていく方針を示した。医学部の入学定員は2008年度以降、増加に転じ、2016年度までに1637人分増え、9262人に達した。このうち993人分が臨時定員増に当たる。厚生労働省の社会保障審議会「医療従事者の需給に関する検討会」の医師需給分科会で、2019年度までは現行の9262人を最低でも維持する方針が決まったが、日医はそれ以降については定員減を求めていく構えだ(『偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定』を参照)。 医師の偏在是正対策については、自由標榜制や自由開業制の見直しなど「規制的な手法」も検討されるものの、今村副会長は、プロフェッショナルオートノミーと地域の実情に基づく必要性を強調、地域の医師会が中心となり、さまざまな取り組みを実施することが大前提になるとした。一例として、日医が全国医学部長病院長会議との2015年12月の緊急提言で掲げた「医師キャリア支援センター(仮称)」の活用などを挙げた(『医師のキャリア形成、大...