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総合診療専門医、「合意あれば開始可能」-吉村博邦・日本専門医機構理事長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2016年7月9日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――新専門医制度については、専門医制度を標準化するための「専門医制度整備指針」や「領域別プログラム整備基準」がリジッドに運用され、フレキシビリティーに欠けるとの批判があります。 日本専門医機構は、(2013年4月に報告書をまとめた)厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」の報告書を基にスタートしています。この検討会は、オールジャパンで、約1年半もかけて議論しており、この議論を繰り返すことはしません。また「専門医制度整備指針」は、機構の前身の日本専門医制・評価認定機構が策定したものを改編して作成しており、これらをベースに、新専門医制度が構築されています。 新専門医制度には、二つの特徴があり、一つは研修プログラム制を採用すること。今までも研修カリキュラムを作成していましたが、それらのカリキュラムをどこの施設で、いつまでに研修するかまでは決めていなかった学会がほとんどです。 もう一つは、「研修施設群」を作り、研修に取り組む点です。従来は基幹施設でも、あるいはそれ以外の施設でも、単独での研修が可能でした。新専門医制度では、研修の質を担保するために、基幹病院を決め、中小病院などは基幹施設とし...