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群大病院が医療事故で会見、患者は半身麻痺

レポート 2016年7月9日 (土)  高橋直純(m3.com編集部)

群馬大学医学部附属病院は7月8日、整形外科で行った後頭骨頸椎固定術で、頸椎固定用の右側スクリューが脊柱管内へ逸脱、患者の男性が右上下肢麻痺と人工呼吸器管理となる医療事故が起こったことを公表し、会見を開いた。田村遵一病院長は「信頼回復に向けた取り組みを実施している中で、新たな医療事故が発生してしまい、誠に申し訳なく思っている」と謝罪した。 田村遵一病院長(中央)と医療の質・安全管理部長の永井弥生氏(右) 会見は午後4時から約1時間行われ、田村病院長と医療の質・安全管理部長の永井弥生氏が説明した。患者は50代の男性で、上位頸椎奇形による四肢麻痺が進行していた。10年前から歩行に異常があり、2015年10月に転倒し、神経症状が悪化した。近医でのMRIで脊髄の広範囲にわたる扁平が判明し、さらに紹介された病院から群大病院へ紹介された。11月に群大病院整形外科において、後頭骨頸椎固定術を受けた。術前には、担当医師が看護師同席のもと、50分かけて本人、家族に説明し、リスクや手術の必要性について理解を得た。 執刀に当たったのは経験20年以上の男性執刀医と助手2人の計3人。X線透視化で、右は椎弓根スクリ...