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循環器領域の未来、楽観視できず - 小室一成・日循代表理事に聞く◆Vol.1

インタビュー 2016年7月19日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)、高橋直純(m3.com編集部

この6月、日本循環器学会の代表理事に就任したのが、東京大学循環器内科学教授の小室一成氏だ。日循は、サブスペシャルティの中では規模の大きな学会だが、小室氏は「循環器領域の未来は楽観視できない」と指摘、今後「5カ年計画」を策定し、その対策に取り組む方針。一方で、小室氏の代表理事の選任に当たっては、バルサルタン(ディオバン)の医師主導臨床研究の一つ、千葉大学で行われた「VART研究」の責任者を務めていたこともあり、代表理事就任を疑問視する声もあった。 小室氏に、代表理事就任に当たっての抱負とともに、「VART研究」をめぐる疑問、医師主導臨床研究の在り方などについてお聞きした(2016年7月5日にインタビュー。計6回の連載)。 ――日本循環器学会の代表理事にこの6月、選任されました。まず学会として、医学あるいは医療制度などにおいて、直面している問題、取り組むべき課題はどう捉えておられますか。代表理事としての抱負も含めてお聞かせください。 日本循環器学会の会員数は、約2万6000人です。学会が1936年に発足して今年で80年、規模も大きくなり、大変、活発に活動してきたと思います。ただ私は、循環器...