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高額療養費の見直し、「現役世代の納得」の視点必要

レポート 2016年7月14日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は7月14日の会議で、「骨太方針2016」などに盛り込まれた、医療関連の改革の具体化に向けた議論を開始した。14日の議題は、高額療養費制度、後期高齢者の窓口負担、データヘルス計画の3つ(資料は、厚労省のホームページ)。 高額療養費制度については、70歳以上と70歳未満では自己負担の限度額に差があることから、負担の公平性や「支える側」の現役世代の納得感などの視点から、一定の見直しが必要との意見が多かった。同制度については、2016年末までに結論を得て、必要な措置を講じることが求められている。後期高齢者の窓口負担に関しては、2018年度末までに結論を出す予定で、高額療養費制度と同様に、負担の公平性から見直す必要性が指摘された。 データヘルス計画は、健康寿命の延伸と医療費の適正化を目指し、2015年度から各保険者で実施されている各種の保健事業。協会けんぽ(全国健康保険協会)や健康保険組合では、ほぼ100%近く計画を策定済み。保健事業の実施は支持する意見が多く、国民皆保険の堅持のためには、保健事業に財源を充てるこ...