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白橋被告「医師と製薬会社は上下関係」

レポート 2016年7月15日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第32回公判が、7月14日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、白橋伸雄被告は「医師と製薬会社は対等ではなく、顧客と納入先で上下関係」と話した。 公判も終盤に入り、検察側、白橋被告人弁側の白橋被告への質問も、解析用データやエンドポイント委員会判定用資料の作成過程など、細部の確認に力点が置かれた。本件が対象とする、バルサルタンの効果をサブ解析したCCB論文では、「研究期間中のCCBの使用期間が12カ月を超える場合」を投与群にすると定義されているが、白橋被告はこれまでの公判で、薬剤データがないことから「推定」で作成したと証言している。検察側は改めて群分けのやり方について質問。白橋被告は「(事務局を務めた)男性医師Aも私も、細かい推定法が全部把握できず、場合によって分けていた」と説明した。 白橋被告の弁護人は、本研究は「ITT(Intetion to Treet)解析」と呼ばれるプロトコール逸脱例も解析対象に含める考え方...