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新専門医制度、全19領域とも「1年延期」へ

レポート 2016年7月20日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本専門医機構は7月20日の理事会で、19の基本診療領域の全てについて、新専門医制度は「2018年度を目途に一斉にスタートする」方針を決定した。6月の時点では、同機構認定の新専門医制度に移行するか、学会独自で実施するかの判断は各学会に委ねられていたが、2017年度は各学会が従来通り、専門医制度を運営する(『新専門医制度、2017年度の全面実施見送りへ』を参照)。7月25日に予定されている社員総会で了承が得られれば、正式決定となる。 同機構理事長の吉村博邦氏は、「ここは一度立ち止まって、国民や地域の方々の懸念を払拭できるよう、機構と学会が連携して問題点を改善し、2018年度を目途に一斉にスタートできることを目指す。2017年度については、研修医や国民の混乱を回避するために、各学会に責任を持って制度を運営してもらう」と説明した。今回の方針決定には、新専門医制度に移行した場合、全19領域の専攻医の募集定員の合計が約1万9000人で、後期研修医の過去採用実績の約8000人の2倍以上となることから、専攻医が都市部に集中する懸念がある上、新専門医制度に移行する領域と移行しない領域の混在が、専攻医の...