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「“平時”は家庭医、時々、緊急人道支援」

レポート 2016年7月24日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

PWJ代表理事を務める大西健丞氏 “平時”は広島県神石高原町にある診療所で、高齢者だけでなく、IターンやUターンで同町に来たファミリー層や若者を診療し、その合間をぬって、瀬戸内海に点在する無医村の島々にヘリコプターや船で訪問診療や往診を行い、地域医療で培った知見を基に博士論文をまとめる。地域再生のモデルを目指す、自然体験型の公園「神石高原ティアガルテン」の運営にも参画し、医療以外でもさまざまな分野の人と活動を共にし、経験を積む。いざ大規模災害が発生した場合には、国内はもちろん、海外にも緊急人道支援として出向き、発災直後のトリアージや傷病への対応から感染症対策まで、医療担当ドクターとして活躍する……。 そんな既存の「医師」の概念に捉われない、マルチな才能を持つ、ソーシャルビジネスを担う医師の養成を目指すプロジェクトが始動しつつある。主導するのはNPO法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ、広島県神石高原町)。神石高原町で開業する鈴木クリニック院長の鈴木強氏、東京大学大学院医学系研究科国際保健学教授の渋谷健司氏など、多様なプレーヤーも参画するユニークな活動だ。 神石高原町は、この10年間でも...