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群大の被害者弁護団「執刀医への刑事告訴を検討」

レポート 2016年7月31日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

群馬大学医学部付属病院での腹腔鏡手術事故に関する事故調査報告書が公表されたことを受けて7月30日、群馬大学病院被害対策弁護団(団長・安東宏三弁護士)と遺族会は群馬県庁で会見し、報告書は「病院や診療科長である教授(旧第二外科)の責任を指摘し、全体として高く評価できる」とコメントした一方で、執刀医の「問題」に対する指摘が薄いことを問題視。引き続きヒアリングを求めていくとし、実現されない場合やヒアリング内容によっては、「執刀医については説明次第で、刑事告訴、行政処分の要求も検討する」と主張した(報告書の内容は『死亡事故の背景、「手術数の限界を超え、悪循環」 』を参照)。 会見は被害対策弁護団事務局長の梶浦明裕弁護士と2遺族の代表らが出席し、事故調査委員会の会見が終わった午後5時半ごろから始まった。梶浦弁護士は「全体として基本的に高く評価できる」とし、病院全体や肝胆膵チーム、旧第二外科教授の問題点や責任を明らかにしたことを特に評価した。特に「教授の違法性の高さが明らかになった」と述べた。 一方で、さらに検討を要する点として(1)日本外科学会が調査した死亡50例のうち事故調が対象とした18例以外...