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健康へのインセンティブ「医療費削減」「差別的な発想」

レポート 2016年9月2日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

Q健康に対してインセンティブを与えることについての考えをお聞かせください 調査結果はこちら⇒健康でポイント、4割が「医療費抑制につながる」 【弊害、健康差別の可能性】 ・有効な面もあるだろうが、個人ごとの設定が困難。1型糖尿病や家族性高コレステロール血症や、その他遺伝性のものまで一定の基準は設定できまい。【開業医】 ・病気になりたくてなるわけではないが、生活習慣病など本人の努力に起因する部分のある疾患も多く、向きとしては悪くない。ただ、個人に対して数値目標を設定するなどしては、体裁の良い退職斡旋の材料に成り下がってしまうのではなかろうか。【勤務医】 ・「健康に対してインセンティブを与える」と言えば聞こえは良いが、「非健康者」を差別して、下に見ることと同義なのかもしれない。そもそも「健康」の定義自体も、簡単ではない。「健康」「非健康」を判定するのが保険者・雇用主であることも問題である。特に余裕のない保険者・雇用主から見れば、「非健康」者を追い出す(解雇する)ことが、最も効果的な「健康集団の確立・維持」だと思われるからだ。後期高齢者医療制度なども踏まえると、インセンティブを与えることよりも...