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新専門医制度、「ドミノ的に全医師に影響」- 邊見公雄・全自病会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2016年8月7日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

地域医療を担う立場から、新専門医制度の影響を懸念してきた団体の一つが、全国自治体病院協議会。2015年11月18日の時点で、全国自治体病院開設者協議会などの関係団体とともに、新専門医制度について、「医師の診療科偏在や地域偏在が助長されていないか、国が責任を持って検証、対策を講じる」ことなどを盛り込んだ要望書をまとめ、公表していた。 厚生労働省の「専門医養成の在り方に関する専門委員会」の委員でもあり、日本専門医機構の第二期執行部の理事に就任した全自病会長の邊見公雄氏に、会長の立場として、新専門医制度の「1年延期」という判断(『2017年度の専門医養成の方針、8月上旬までに集約』を参照)をどう受け止めているかについて、これまでの経緯なども含めてお聞きした(2016年8月4日にインタビュー。計2回の連載)。 ――新専門医制度に対する懸念は、いつ頃から強まってきたのでしょうか。 全自病会長の邊見公雄氏 新専門医制度が議論されていた最初の頃は、「大きな期待と少しの不安」という気持ちで見ていました。「大きな期待」があり、新専門医制度により地域医療が良くなると考えていたのは、主に三つの理由からです。...