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日本高血圧学会、VART主論文を撤回

レポート 2016年8月15日 (月)  高橋直純(m3.com編集部)

日本高血圧学会は8月15日、学会誌「Hypertension Research」に2010年に掲載された千葉大学のディオバン研究「VART Study」の主論文について、撤回(retraction)とすることを公表した。責任著者の東京大学大学院医学系研究科器官病態内科学講座循環器内科学教授の小室一成氏が 「適切に訂正することができないhonest errorがある」として取り下げを申し出た。8月14日に開かれた編集委員会および理事会で決定した(同学会ホームページ)。 VART Studyの主論文では、当時千葉大教授だった主任研究者の小室氏が今年に入り、訂正(Corrigendum)を申し出ていた(『VART主論文、東大・小室氏が「訂正」』を参照)。学会関係者によると、「Hypertension Research」編集部が複数回に渡って論文の問題点を指摘。同学会は撤回の理由を小室氏より「現存するデータでは適切に訂正することができないhonest errorがあるため、取り下げる」との申し出があったと説明している。 VART Studyを巡っては、京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文...