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心臓外科史50年、「私の人生そのもの」◆Vol.1

スペシャル企画 2016年9月1日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

川崎病への冠動脈バイパス手術を世界で初めて実施したのが、国立循環器病研究センター名誉総長の北村惣一郎氏。その手術法は、「KITAMURA Operation」として知られ、海外の教科書に記載されているほか、手塚治虫の漫画、『ブラックジャック』にも登場する。 奈良県立医科大学第三外科の初代教授であり、国立循環器病センター(現国立循環器病研究センター)時代には、心臓移植や心臓弁の組織移植医療に取り組むなど、常に新しいチャレンジを続けてきた北村氏。 「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」「負けん気や。唯一、負けん気。それはどこの業界でも、スポーツでもそうでしょう」。こう語る北村氏の目に、心臓外科をはじめとする外科、今の医療の在り様はどう映っているのか――。北村氏の「私の医歴書」をこの9月、計30回の連載でお届けする。 ――過去50年間、心臓外科の分野に、最初は外科医として、後にマネジメントの立場として身を置いてきた北村氏。この間の変化をどのように見ているのだろうか。 私が1965年に大阪大学医学部を卒業してから昨年(2015年)でちょうど50年になり、同窓生が集まる...