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医師のキャリア、医籍番号で生涯にわたり追跡

レポート 2016年8月30日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は8月30日に公表した2017年度予算概算要求で、「医師の地域的な適正配置のためのデータベース構築」を新規事業として要求した。要望額は900万円だが、新規要求の中では注目施策の一つだ。医籍登録番号を活用して、医師免許取得から初期臨床研修、専門研修を経た後も、生涯にわたり、医師の勤務先や診療科などの情報を追跡できるデータベースを構築する。都道府県が医師確保対策を行うために必要となる医師情報を一元的に管理するのが狙い(資料は、厚労省のホームページ)。 ただし、データベースにどんな情報を蓄積できるか、医師個人を特定できる情報として活用できるか、あるいは統計情報としての活用に留まるかなど、今後の検討課題は多い。 医師のデータベース構築は、厚労省の「医療従事者の需給に関する検討会」による5月19日の「中間取りまとめ」で、今年末までに検討する医師偏在対策として盛り込まれていた(『偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定』を参照)。 厚労省が現在保有しているのは、医師の医籍登録番号(医籍登録年月日、氏名、生年月日、性別)と、2年に一度実施する「医師・歯科医師・薬剤師調査」(以下、...