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新潟・女性医師過労死事案、担当弁護士の説明

レポート 2016年9月2日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

新潟市民病院で後期研修医として働いていた女性医師(死亡時37歳)が2016年1月に自殺したのは、長時間労働による過労死だったとして、遺族が8月17日、新潟労働基準監督署に労災申請した。遺族側代理人の齋藤裕弁護士(新潟合同法律事務所)に女性医師に勤務状況や自殺に至る過程などを聞いた。 女性は医師ではない医療関係職として働いた後、「やはり医師になりたい」として医学部に入学。2013年3月に医師免許を取得し、同年4月から新潟県内の病院での初期臨床研修を行った。仕事ぶりも熱心で、評判も良かったという。当時は、犬の散歩に行くなどの時間的余裕もあった。 2015年4月から新潟市民病院の外科系診療科で専門医取得のための後期研修を開始した。最長で残業時間が月251時間に達するなど、長時間勤務が常態化。同年秋ごろから同居する夫に対して、「眠れない」「気力が出ない」などと話すようになり、2016年1月25日(月曜日)に自殺した。 自殺当日は休みとなっていたが、女性は勘違いで出勤したとみられ、昼頃には帰宅。夜になって一人で車で外出。新潟市内の山中で、車外にて低体温症で死亡しているところを探しに来た親族が発見...