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外部調査報告書、群大は一切関与せず- 上田裕一・群大“事故調”委員長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2016年9月12日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)、高橋直純(m3.com編集部)

――計35回の会議のうち、後半の大半の時間は、報告書の推敲に充てています。 5月に完成予定だったのですが、「Skype」での参加を含め、外部委員全員が集まり、報告書の最初から最後まで、何回も読み合わせをし、推敲を重ねたために時間がかかりました。これは初めての経験でした。誰か一人が声を出して報告書を読み上げ、確認し、公表しても恥ずかしくない報告書の作成に、相当の時間をかけたのです。 6月22日の段階では、報告書の構成も変えています。委員から「話の展開が、分かりにくい」との指摘が出たからです。私は「ここまで来たのだから、このままでも」とも思いましたが、結局変更しています。今回の外部委員の皆さんは、きちんと意見を言われる方でした。「終わりに」は、1ページ強ですが、ここにも委員の皆の思いが込められています。 執刀医らのヒアリングの際には、群大関係者は一切出席せず、また調査委員会の委員も録音はしないなど、ヒアリング対象者にさまざまな形で配慮したという。 ――調査終了まで時間がかかったのは、丁寧に報告書を作成したのに加え、調査対象が6年間に及んだので、その時々で、背景要因が変わったという事情もあり...