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医師も交代、市立堺病院を大胆に改革◆Vol.24

スペシャル企画 2016年9月24日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

――市立堺病院は、2012年に地方独立行政法人化、北村氏はその初代理事長に就任した。 2015年4月に新病院を堺市立総合医療センターとする予定で、それに先立ち、2012年に「地方独立行政法人堺市立病院機構」を創設し、新病院に移るまでの間、第1期3年で経営改善を進めるプランを立てた。通常、国の場合は2年かけるところ、独法化までの準備期間は1年ほどに短縮した。堺市の竹山新市長は「独法化」が新病院の条件だった。これは正しい。 市立堺病院の経営改革は、苦労を伴った。最初は皆、冷たい目で見ており、この点は国立循環器病センターに赴任した時とは違った。それはなぜか。同センターには、副院長として入り、皆と心臓外科の仕事で一緒に汗を流したけれど、市立堺病院の場合、管理職としていきなり来たからだろう。 それでも、堺市立病院を南大阪の医療の拠点にする必要性を説き、病院経営を改善しなければ、3次救命救急センターや新病院の設立は強い批判が伴う。何を改善するか。それはまず医師。カルテや退院サマリーを書かない医師。教育に熱心でない医師。救急に熱心でない医師……。医師不足が激しい時代。眼科も含め、各科の医師を確保する...