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専門医制、「10年前と同じ議論が展開」◆Vol.26

スペシャル企画 2016年9月26日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

――厚労省の審議会等の委員、委員長、関係団体の専門委員、スーパーバイザーやプログラムディレクターなど、心臓外科医や所属施設のマネジメント以外にも、数多くの要職を務めてきた北村氏。その中で、印象に残っている仕事は何だろうか。 数多く経験した公務の中で、苦労したのは、日本専門医認定制機構の代表理事の仕事だという(撮影:近藤宏樹)。 国立循環器病センターの総長時代は、週に2~3日は東京に日帰り出張していた。会議の時間はだいたい2時間であり、そのために往復5時間かけて行っていたことになる。大阪に戻っても、いったん自宅に帰り、そこから車でセンターに来て、午後8、9時頃から総長室でひと通り書類に目を通すなどして仕事をし、それから帰宅。翌日はまた東京に日帰りといった日々が続いた。 一番、しんどかったのは、2005年から今の日本専門医機構の前身に当たる、中間法人日本専門医認定制機構の代表理事を務めた時だ。前任者の酒井紀先生(東京慈恵会医科大学名誉教授)から、引き継いだ。 それ以前に私は、心臓血管外科専門医認定機構を作り、代表理事を務めていた。これは日本心臓血管外科学会、日本胸部外科学会、日本血管外科学...