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VART撤回の経緯を説明、日本高血圧学会

レポート 2016年9月25日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

日本高血圧学会は9月23日に開催したプレスセミナーで、同学会誌「Hypertension Research」に2010年に掲載された千葉大学のディオバン研究「VART Study」の主論文が撤回された経緯を説明した。 Hypertension Research編集長の石光俊彦氏(獨協医科大学循環器・腎臓内科教授)はhonest errorとして撤回した是非について、「不正がないことを証明するのは悪魔の証明。ものすごく難しい。不正があることを証明するには一つでも証拠があればできるが、それが今のところ認められていない」と説明した。 石光氏によると、千葉大教授だった責任著者の小室一成氏(東京大学大学院医学系研究科器官病態内科学講座循環器内科学教授)から2016年4月に訂正が出されたが、学会は訂正されたグラフなどでは元の論文の矛盾を説明できず認められないと判断。幾度かのやり取りを経て、小室氏が8月にhonest errorとして撤回を申し出たという。石光氏は「honestというのは本人が言うことであって、それを否定することができなければその通りに記載せざるを得ない」と述べた。 日本高血圧学会と...