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在宅医療で必要なフィジカルアセスメント

オピニオン 2016年9月28日 (水)  山口俊司

こんにちは。株式会社アインホールディングス在宅医療部の山口です。アインホールディングスが展開する「アイン薬局」は、2008年から北海道夕張市で在宅医療をはじめました。その経験をもとに、現在は「在宅医療は支える医療である」という方針を掲げ、全国の薬局で在宅医療を実施しています。 最終回は前回に引き続き、症例からフィジカルアセスメントの重要性を説明したいと思います。副作用の早期発見にはバイタルサインチェックに加え、患者さまをよく観察することが大切です。患者さまの変化をどのように捉えていくか一緒に考えてみましょう。 バイタルサインチェックだけがフィジカルアセスメントではない 前回までバイタルサインチェックの有効性を説明してきましたが、それだけでは患者さまの状態を正しく把握することは困難です。そもそもフィジカルアセスメントとは身体状態のアセスメント、つまり患者さまの身体に関するアセスメントのことです。患者さまの身体に関する情報には「主観的情報」と「客観的情報」があります。「主観的情報」は主に問診で得られる情報です。一方、「客観的情報」とは、バイタルサインをはじめ、観察記録や検査値、処方箋といっ...