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「専門医制度は本当に必要なのか?」

レポート 2016年10月2日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京保険医協会は10月1日、都内で「専門医制度は本当に必要なのか?」をテーマにシンポジウムを開催、新専門医制度については、「第二の“医療崩壊”を招くのではないか」との懸念のほか、そもそも「誰のための、何のための制度か」など多くの疑問の声が上がり、いまだ解決すべき課題が山積していることが、改めて浮き彫りになった。 各学会が実施している現行の専門医制度についても、領域によっては十分に機能しているとの意見もあり、「学会による専門医制度は必要だが、日本専門医機構による制度は要らない」とのフロアからの発言に、拍手が起きる場面もあった。医学生や研修医からは、新専門医制度に関する情報が少ない上、制度の先行きが見えないことから、自らの将来設計に対する不安の声も寄せられた。 有賀徹氏 シンポジウムには、3人の演者が登壇。その一人、労働者健康安全機構理事長(前昭和大学病院長)の有賀徹氏は、この6月まで日本専門医機構の副理事長の立場にあったが、「なぜ19の領域が、新専門医制度の基本領域なのかについて、一度も議論されたことはない」と問題提起。自身の専門である救急科専門医を例に挙げ、診療経験などの「Career...