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脳神経外科医のキャリア「パンドラの箱が開いた」

レポート 2016年10月5日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

「パンドラの箱が開いてしまったと思う。世の中にあふれる情報はいっぱいある。でもそれを鵜呑みにしていてはダメで、自分自身の羅針盤の針に従って大海原を航海して、新しい大陸を見付けよう」 山口大学脳神経外科教授の鈴木倫保氏は、福岡市で開催された第75回日本脳神経外科学会総会で10月1日、現役の脳神経外科向けのセッション「専門医アンケートと生涯教育」で、脳神経外科専門医の現状や、2769人の専門医を対象に2015年に実施したアンケートの結果を紹介、講演の最後をこう締めくくった。 鈴木氏が会長を務めた本総会のテーマは、「進化する脳神経外科とぼくらの羅針盤」。テーマ通り、本学会では、「専攻医」「現役」「シニア」の別に、キャリアパスを考えるセッションが数多く企画された。本セッションもその一つ。鈴木氏は、サブスペシャルティが多様化し、キャリアの選択肢が増えている脳神経外科領域における固有の変化に加え、人口構成など社会環境が変わる中、自らが情報を吟味して自身の手でキャリアを築く重要性を強調した。 山口大学脳神経外科教授の鈴木倫保氏 「不都合な真実か」「都合のいい事実か」――。鈴木氏が講演の冒頭で提示した...