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診療科別の「専攻医研修枠」、JCHO尾身氏が提案

レポート 2016年10月6日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会」の「医師需給分科会」(座長:片峰茂・長崎大学学長)は10月6日に第8回会議を開催、参考人として出席した地域医療機能推進機構理事長の尾身茂氏は、医師偏在対策として、各都道府県別あるいは2次医療圏ごとに、各診療科別の「専攻医研修枠」を設定することを提案、多くの構成員の支持が得られた。 尾身氏は、日本専門医機構の「専門医研修プログラムと地域医療にかかわる新たな検討会」に、公衆衛生の専門家として加わった立場から発言、新専門医制度が混乱したのは、関係者間の綱引きが行われたことが一因であるとした(『専門医の必要数、タブー視せず議論を - 尾身茂・JCHO理事長に聞く』を参照)。 「今までは各学会が、独自に専門医の養成数を決めていた。学会間のパワーゲームになってしまうと、診療科別の偏在問題は解決しない」と指摘する尾身氏は、「専攻医研修枠」の設定を提案。さらに、医師の地理的遍在対策は、「専門医制度の枠の外」の話であるとして、「最も実効性のある施策の一つが保険医登録の仕組みを変えること」とした。これは、保険医登録を2段階に分け、保険医療機関の管理者になるため...