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国立大病院長、7割が「全般的状況は悪化」

レポート 2016年10月9日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

国立大学附属病院長会議は10月7日、東京都内で記者会見を開き、2015年度 国立大学附属病院決算報告を公表、厳しい経営状況が続き、十分な設備投資ができない状況が続いていると訴えた。医業収支は改善した病院が多いものの、 7割の病院長が1年前より全般的状況が「悪くなっている」と考えている。 国立大学附属病院(42大学45病院)の2015年度決算概要では、病院収入が1兆216億円、運営費交付金が1114億円、その他収入が200億円で計1兆1529億円。これに対し、支出は人件費が4268億円、医療費が4190億円、その他(物件費等)2188億円、借入金償還費860億円で計1兆1505億円で、24億円の黒字となった。2014年度決算(格定額)は71億円の赤字だったので、95億円の収支改善となった。赤字病院も2014年度の23病院から17病院に減少した。 一方で、診療機器等取得額は2013年度の658億円から2014年度は485億円、2015年は441億円と減少傾向にある。消費税率8%への増加による補填不足額の増加により、さらに厳しい状況になっている。2015年度も減価償却額783億円に対して、新...