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「不正請求が横行」、柔道整復療養費を問題視

レポート 2016年10月12日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

「不正請求が多発、横行している。これは最近のことではなく、昔から山ほどある。柔道整復療養費の在り方を根本的に見直す必要がある。さもなければ、国民の保険診療に対する信頼を相当損なう」 10月12日の社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)の席上、語気を務めて問題視したのは、健康保険組合連合会副会長の白川修二氏だ。 白川氏は、「今までの厚生労働省の療養費についての基本的な考え方が、違っていたのではないか」と指摘。保険医療機関や保険薬局については、診療報酬や調剤報酬の施設基準や算定基準が厳格に設定され、レセプト審査も行われている。これに対し、柔道整復療養費については、「施設基準はなく、請求書の様式もバラバラ。各都道府県の柔整審査会は、請求書の4分の1か、5分の1くらいしか審査していない。目で見て審査していることもあり、不正請求が多発している」(白川氏)。 社保審医療保険部会の下に設置された、「柔道整復療養費専門委員会」は9月23日、「議論の整理」を取りまとめた。12日の同部会に資料として提出されたことが、白川氏の発言の発端だ。 「柔道整復療養費専門委員会」の座長...