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「医療崩壊を誘発、不当な勾留」、準強制わいせつ罪・起訴医師

レポート 2016年10月14日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京保険医協会は10月14日に都内で記者会見を行い、東京都足立区の柳原病院で自身が執刀した女性患者に対する準強制わいせつ容疑で逮捕、起訴された乳腺外科医の早期釈放を求める嘆願書を、東京地裁の刑事部所長らに提出したことを公表した。嘆願書は10月12日付け。 東京保険医協会会長の鶴田幸男氏は、「起訴後の現時点において、勾留の理由も、また勾留の必要性もないことは明らか。これ以上、勾留を続けることは、基本的人権を侵す上、医療行為をなし得ないという、医師としての極めて重大な不利益が認められるだけでなく、他の保険医に極めて深刻な萎縮作用が生じかねない」と語気を強め、勾留継続に断固反対、早期の釈放を求めた。 同協会勤務委員会担当理事の佐藤一樹氏も、乳腺外科医について、「無罪とは思うが、それを主張するものではない」と断り、有罪か無罪かは「裁判所が必ず正しい判断をされると信じている」と述べ、本嘆願書は、あくまで刑事訴訟法に照らし合わせて、現時点での勾留は不当であり、釈放を求める趣旨であると説明。同協会内で計5回、複数人で検討、その結果、乳腺外科医は同協会の会員ではないものの、保険医全体にとっての問題であ...