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地域医療構想が先、報酬は「下支え」- 迫井正深・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2016年10月24日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――先ほど「フレームワーク自体を見直さなければいけない」という話があり、薬価制度のほか、DPCを挙げられました。 DPCの調整係数(編集部注:診療報酬改定前年度の医療費実績の一部を担保するための医療機関別の係数)については、機能に応じた評価への変更が求められ、2010年度改定で調整係数を段階的に廃止する方針が決まり、2012年度改定から調整係数の機能評価係数IIへの置き換えが進められています(『DPC、調整係数の廃止期限変更、2018年度まで』などを参照)。 だから本当は次のステージに向けた議論をしなければいけないのですが、個別の機能評価係数の議論が中心になっているように見えるのが、残念です。 DPCでは、I群(大学病院本院)、II群(本院に準じる病院)、III群(それ以外の病院)に分けて、各群を報酬設定の単位としています。群ごとに、医療機関が目指すべき、あるいは追求している医療の在り方が異なる前提であり、各群の機能を報酬でいかに評価するかが、DPCのもともとの発想です。DPCは、医療機関の機能分化と連携を推進する一助にもなるように設計している枠組みです。 大学病院本院をはじめ、特定機...