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「全ての面で市中病院が圧倒」、マッチングの動向

レポート 2016年10月17日 (月)  高橋直純(m3.com編集部)

10月20日に最終結果が公表される2016年度医師臨床研修マッチング。医師国家試験対策予備校テコムで講師を務め、医学部生向けマッチング解説書『ハローマッチング』(医学評論社)を執筆している医師の石黒達昌氏にマッチングの仕組みや近年の傾向について聞いた(2016年9月30日にインタビュー)。 ――マッチングは2003年度から始まりましたが、医師の中でも詳しい仕組みをご存知ない方もいると思います。簡単にご説明いただけますでしょうか。 マッチングは2004年度から義務化された初期臨床研修制度に伴って、厚生労働省が前年の2003年に作った制度です。アメリカで1952年からあるThe National Residency Matching Programをモデルにして作られています。マッチングに参加する研修プログラム(病院)と医学生の双方の希望をコンピュータアルゴリズム下に公平な形でマッチさせていきます。両者で“婚約”が成立すると、仮契約を結ぶことになり、マッチした病院で研修を受けない等の場合には一定期間、マッチングに参加できなくなるといった制裁もあります。 医学生はどの病院で研修するかを調べる...