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「医学部定員、2020年度以降も増員」をけん制

レポート 2016年10月20日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は、社会保障審議会医療部会(部会長:永井良三・自治医科大学学長)の10月20日の会議に、「医療従事者の需給に関する検討会」の「医師需給分科会」における検討状況を報告。同分科会は今年末に向け、医師の偏在対策を検討しているが、医療部会で議論になったのは、その内容ではなく、この10月に発足した同省の「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」の在り方だ。 ビジョン検討会は、二つの視点で問題視された。第一は、検討会の位置付けが曖昧で、構成員の選任を含めた設置に至る経過、議論の進め方が不透明である点。資料は公開されているが、会議自体は非公開だ。第二は、同検討会の結論が、医学部定員増につながるとの懸念だ。 第一の問題提起をした、NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子氏は、「ビジョン検討会については、一度も議論されず、(医師需給分科会が5月に了承した)中間取りまとめに入ってきた」と指摘。その上で、医師需給分科会でその後もメンバーなどについて一度も話し合っていないにもかかわらず、いきなり発足し、議論が進んでいることなどを問題視、「どのような位置付...