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医学生の成績、データベース化◆福井大学Vol.3

スペシャル企画 2016年12月5日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「医学生の学力低下は、やはり感じている。医学部の定員増の恩恵を受けたのは、旧七帝大か、旧六医学くらいだろう。これらの医学部の定員増により、我々の大学に来ていた成績上位の学生たちが、これらの大学に行くようになってしまった」 福井大学医学部の医学教育改革を進める責任者の一人として、こう語るのは、同大医学部附属教育支援センター長の安倍博氏だ。福井大学でも、医学部の定員は2007年度の90人から、2016年度は110人に増加。2年次からの学士入学を含めると115人に上る。「2023年問題」を控え、診療参加型臨床実習の充実、それに先立ち基礎医学・臨床医学の講義も前倒しになる中、いかに医学生を支援し、モチベーションを高めるかが重要課題になっている。 「教育の屋台骨を作るのが、今の私の役割」と語る安倍氏。同大では、カリキュラムなどの改革と並行して、「医学科学生支援システム」の充実を進めている。特徴は、学生の入試成績から入学後の成績など、各学生のさまざまな基本情報を年次縦断的に蓄積した「学生総合データベース」を作成、それを活用しながら、学生が気軽に相談でき、主に精神面での支援を行う「医学科アドバイザー...