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「医師1万6000人の実質増員策」、塩崎厚労相に提案

レポート 2016年11月12日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国医学部長病院長会議と国立大学医学部長会議は11月11日、塩崎恭久厚労相と面談し、「実質医師数増員の提案」と「医師の地域への配置提案」を提出した。保険医療機関の責任者要件として医師不足地域での勤務を条件にするなどの規制的な医師偏在対策は講じなくても、対応可能な対策があるという提案だ。 「実質医師数増員の提案」は、卒前の臨床実習から卒後の臨床研修、専門医研修までをシームレスに行うことが主眼。臨床研修の一部を臨床実習に前倒しすることで、1学年約8000人、2学年分で約1万6000人の医師を「実質増員」でき、専門医研修の一部を臨床研修に組み込むことによっても、専門領域の標準的な医療を提供できる医師を、今より2、3年早く養成できるとしている。全国医学部長病院長会議は、自民党の国会議員で組織する「医師偏在是正に関する研究会」(代表:河村建夫衆院議員)の10月7日の会議でも、同様の提案をしている(『「選択肢の多様化こそ医師偏在策」、医学部長病院長会議』を参照)。 「医師の地域への配置提案」は、2005年から始まった山形大学と山形県内の病院などで組織する「山形大学蔵王協議会」をベースにした内容。地...