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再発防止策は年明け、年報は3月頃 - 木村壯介・日本医療安全調査機構常務理事に聞く◆Vol.2

インタビュー 2016年11月23日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――まだ制度の趣旨が各医療機関に十分に理解されているとは言えないとのことですが、制度の普及啓発のほか、センターの役割としては、院内調査報告書を「整理、分析」し、医療事故を報告した医療機関の管理者にその結果を報告することなどがあります。 今年6月の医療法施行規則の改正以前は、医療機関から報告書を受け取るだけだったので、報告書はどんな内容であっても、医療機関に聞き直すことはできませんでした。外部委員の有無が書いていなかったり、「再発防止策はない」との記載があればいいですが、何も書いていなければどんな検討をしたのかも分かりません。しかし、施行規則改正後は、医療機関の管理者の了解を得た上で、我々センターが確認・照会ができるようになりました。 「院内で起きた予期しない死亡を、刑事事件として扱うべきか、医療事故調査制度で調査をすべきかについては、はっきりとした線引きがなされていないので、今後検討が必要」(木村壮介氏) ――当該医療機関に、センターによる整理・分析の結果を報告したケースはあるのですか。 確認・照会はしていますが、報告したケースはまだありません。当該医療機関に対しては、個別の事例ではな...