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「大学、学会回帰を懸念」、新専門医制で堺日病会長

レポート 2016年11月28日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本病院会会長の堺常雄氏は、11月28日の定例記者会見で、日本専門医機構で検討が進む、専門医制度整備指針について、「大学、学会回帰」と指摘した。11月26日の常任理事会では、専門医制度が主たる議題となり、「入口」、つまり専攻医の定数を設定すべきとの意見や、行政の関与を求める意見などが出たという。日病の提言としてまとめる予定は今のところないが、11月30日に予定されている四病院団体協議会総合部会の議題になる可能性もある。 堺会長が、専門医制度整備指針について、「大学、学会への回帰」と指摘するのは、基幹病院の多くは大学病院になることが想定される上、厚生労働省の研修医への調査では、大学入局の意向が強いことが理由(『専門医の取得希望92.6%、2016年度研修医調査』を参照)。専門研修プログラムの1次審査は各基本領域の学会が担当、その2次審査を日本専門医機構が実施する体制になるなど、2017年度からのスタートが予定されていた新専門医制度よりも、学会主導になってきていることも踏まえ、「大学や学会は、地域医療の視点に少し欠けるのではないか。我々病院団体からすると、日本専門医機構にもう少し頑張っても...