国がん、AI活用で「Precision Medicine」目指す
2016年11月29日 (火)
橋本佳子(m3.com編集長)
国立がん研究センターは11月29日、記者会見を開き、「人工知能(AI)を活用した統合的がん医療システム」の開発プロジェクトを開始したと発表した。同センターが持つ多数の患者の臨床情報やゲノム情報のほか、疫学データと文献情報などをAIで解析し、診断や治療方針の決定、創薬などにつなげるのが狙い(資料は、同センターのホームページ)。 microRNAと血液検査データを用いた早期がん診断システム、がん組織におけるヒストン修飾解析による創薬・診断については、5年後の2021年度までに実用化を目指す。医用画像データを用いた個別化・精密化した放射線治療、個別の患者のゲノム分析(クリニカル・シークエンス)に基づく「最適医療(Precision Medicine)」については、2021年度までに実用化の目途を立てる。 本プロジェクトは、CREST(科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業)として採択された。AIの技術を持つ、産業技術総合研究所人工知能研究センターおよび(株)Preferred Networksとの共同研究で、国立がん研究センター研究所がん分子修飾制御学分野長の浜本隆二氏が、研究代表を務める...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。