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改正個人情報保護法、「医学研究を妨げず」

レポート 2016年11月30日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会会長の横倉義武氏と、日本医学会会長の高久史麿氏は11月30日、合同で記者会見し、医学研究等の倫理指針の見直しについての見解を発表した。「医療・医学の進歩に向けた学問分野での研究が滞ることなく、研究成果が国民の健康・福祉の発展に寄与することを、改正個人情報保護法が妨げないという方向性が打ち出された」と評価、同時に、学問研究分野については、「病歴」というプライバシー情報を取り扱うことの責任の重さについて、研究者個々人が認識を新たにして研究を進めていかなければいけないと求めた(資料は、日医のホームページ)。 日本医師会会長の横倉義武氏(左)と、日本医学会会長の高久史麿氏(右) 高久会長は、「疫学やゲノムの研究などが、倫理指針の見直しによって阻害される懸念が出ているが、十分に個人情報を守りながら、医学研究を進めるという現在の方向は間違いないと考えている」と述べ、今後の議論を見守っていくと説明した。 横倉会長は、倫理指針の見直しに至る経緯を説明(『医学研究3指針の改正案、パブコメへ』を参照)。2015年9月に改正個人情報保護法が公布され、2017年春頃の施行に向けて、各種準備が進められ...