「死亡前日のカルテ、検査結果」掲載
レポート
2016年12月6日 (火)
橋本佳子(m3.com編集長)
奈良県の山本病院に勤務していた男性医師(当時54歳)が、奈良県内の警察署に勾留中の2010年2月に死亡した事件(『勾留中の男性医師死亡、法医が刑事告発したわけ』を参照)。岩手医科大学法医学講座教授の出羽厚二氏が、本事件で奈良県警察本部に刑事告発したのは、男性医師の死因に疑問を抱いたからだ。 司法解剖の鑑定書による死因は、急性心筋梗塞。これに対し、出羽氏が、遺族が奈良県を訴えた民事訴訟のために作成した意見書では、取り調べ中に、「頭部、胸部、上肢・下肢に鈍体による殴打で傷害を負い、横紋筋融解症を発症、それが原因となり急性腎不全などの多臓器不全で死亡した」と判断している。遺族が意見書を依頼した他の3人の医師も、急性心筋梗塞を否定している。 果たして死因は何か……。出羽氏は、「男性医師の死因は、医療界で検証すべきテーマ。幸い、男性医師の逮捕時、および死亡前日のカルテがある」と、さまざまな立場からの検証を期待する。 ◆m3.com医師会員限定 ⇒ 「実名」(所属も記載)でご利用いただく、m3.com「J-doctors」で、ご遺族の了解を得て、カルテ等を掲載、臨床の視点から議論していただく場を設...
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