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教授の無理難題、妻からの離婚要求【連載小説「朔風」第15回】

火曜日、金曜日に更新

2016年12月20日 久間十義(小説家)


[連載第1回はこちら]「そんなに心配しないでくれよ」健太朗の心持ちを忖度して、山下はいろいろ言い訳を並べた。「きょう日、医療訴訟を抱えない医者なんて珍しいってもんだよ。犬もあるけば棒にあたり、外科医がオペすりゃ訴訟にあたる。大丈夫だよ。何のために高い医師の賠償責任保険を掛けていると思っているんだ?こういうときの備えのためだろう、ん?」山下の強気の発言はしかし、その安易な口調が逆に心を重くさせることはあっても、決して励ましにはならなかった。というのも、当日は医局の会議に間に合わせるために胃の摘出後...

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