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「私からはありません」白橋被告、ノバ社裁判が結審

レポート 2016年12月15日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第39回公判が、12月15日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、検察側、弁護側双方が、前回公判での論告・弁論に対して追加の主張をした。最終意見陳述で白橋伸雄被告は「私からはありません。ありがとうございました」、ノバ社の執行役員も「同様です」と述べた。判決は2017年3月16日。 2015年12月16日の初公判からほぼ1年。本日を含め公判回数は38回に上り、論告・弁論公判後(『「ずさんな試験の責任は研究者らが負うべき」、白橋被告側弁護士』)に、さらに主張の補充と最終意見陳述を行う時間が設けられた。 検察側は改めて弁護側弁論に反駁する形で、45症例が白橋被告によって改ざんされたなどと主張。白橋被告弁護側は無罪を主張し、白橋被告のみがデータを操作できる立場にいたなどとする事務局の男性医師Aの証言に対しては「責任転嫁するための計算に基づいたもので信用できない」と訴えた。ノバ社弁護側も、検察側の主張には多数の矛盾があると指...