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超急性期病院、「地域ケア科」設置のわけ - 高山義浩・沖縄県立中部病院地域ケア科医師に聞く◆Vol.2

インタビュー 2017年1月16日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――『地域医療の暮らしのゆくえ―超高齢社会をともに生きる―』(医学書院)をまとめようと思ったきかっけと本書に込めた思いをお聞かせください。本書の「はじめに」には、「病院で働く医療従事者にとっては、これから地域に踏み出して多職種と連携するための手引書として」などと書かれています。 一番のきっかけは、病院と地域との距離があるということ。医療が専門分化していることもあって、医療機関と行政、あるいは地域住民などが、互いに何をやっているかが見えなくなっているようです。超高齢社会をともに生きる上で、それぞれがお互いの立場や役割を理解してもらうため、努力していかなければいけないと考えています。 もっとも、本書は、積極的に「こうあるべきだ」「社会を変えよう」などと提言しているわけではなく、「お互いの理解を深めるために、皆が情報発信していこう」というスタンスで書いたつもりです。僕は臨床医ですが、かつては厚生労働省でも仕事をしていたので、両方の視点から情報発信できる立場を意識し、行政から見た臨床の話、あるいは臨床から見た行政の話を入れています。 高山義浩氏が上梓した『地域医療の暮らしのゆくえ―超高齢社会を...