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「医療本位の考え」が打ち崩された厚労省時代 - 高山義浩・沖縄県立中部病院地域ケア科医師に聞く◆Vol.3

インタビュー 2017年1月23日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――先生は東京大学医学部保健学科卒業後、フリーライターとして活動しながら2002年3月山口大学医学部医学科を卒業されました。その後、九州大学、佐久総合病院などを経て、2008年4月から厚労省健康局結核感染症課で新型インフルエンザ対策などに取り組んでおられます。2年間の勤務後、2010年10月から沖縄県立中部病院に勤務、その後、2014年4月から2015年3月まで厚労省医政局地域医療計画課で、都道府県による地域医療構想の策定支援に取り組み、また中部病院に戻られています。 ご縁があって厚労省で2度も働かせていただきました。健康局と医政局という異なるフィールドで仕事ができたのも良かったです。 最初に声をかけていただいたのは、長野県の佐久総合病院に勤務しながら、県の新型インフルエンザ対策立案に関わっていたからだと思います。自治体の対策に関わった後、国において、パンデミック対策のプランニングに没頭できたことは大きな経験でした。日本の医療提供体制が、ある種の極限状態に追い込まれた時、最低限を維持するために必要な機能とは何か、それを維持するための連携とは何かなどについて関係者と議論を重ね、落としどこ...