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総合診療専門医、学会の関与限定的で不安も-草場鉄周・北海道家庭医療学センター長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2017年2月7日 (火)  高橋直純(m3.com編集部)

[連載第1回はこちら] ――家庭医の養成状況についてお聞きします。 これまでに45人の日本プライマリ・ケア連合学会認定の家庭医療専門医が巣立って行きました。2017年4月からの後期研修は、定員6人のところ5人が加わる予定です。もともと定員4人でやっており、ちょっとずつ増えています。 4年間の研修プログラムのうち、2年間は帯広協会病院での研修となります。2016年から提携が始まり、現在は総合診療科に医師7人を出向させています。そこでは、病院の中であっても家庭医療専門医の資格を持つ指導医が、総合診療医としての病院診療のあり方を直接指導しています。家庭医療専門研修プログラムの要件では、内科6カ月、小児科3カ月、救急3カ月、それと「総合診療Ⅱ」という病院の総合診療が最低6カ月で、1年6カ月は病院での研修が義務づけられています。病院での前半2年間は、入院医療も含めて病気の診断、治療の基盤作りに集中してもらいます。 その後の2年間では都市部と郡部の診療所で1年ずつ勤務します。郡部と都市部では病態も、求められる役割もかなり違います。家庭医としての生き方と学び方、そして地域や診療所の多様性に合わせた働...