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「患者を選ばない医師」が必要◆Vol.1

スペシャル企画 2017年2月3日 (金)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

新専門医制度の中で、制度設計が遅れているのが、19番目の基本領域として位置づけられる総合診療専門医。新領域である上、関係者が多く、いまだ意見が分かれているのが現状だ。 長年、学会として総合診療を担う医師を養成してきたのが、日本プライマリ・ケア連合学会と、日本病院総合診療医学会。新制度以降も、研修の主たる担い手になると想定される両学会のトップに、総合診療専門医についての必要性、養成数、研修体制――の3つのテーマを中心に、語っていただいた。 (座談会は2017年1月23日開催、計7回の連載。出席者は、日本プライマリ・ケア連合学会の丸山泉理事長、前野哲博副理事長、日本病院総合診療医学会の林純理事長、田妻進副理事長の4人。司会は、m3.com編集長の橋本佳子)。 2学会幹部のうち、前野氏はWeb会議システムで参加。 ――まず総合診療専門医がなぜ必要かという論点について、前野先生、いかがですか。 【前野】 これからは“地域を広く見る能力”を持つ医師が確実に求められていくと思います。地域医療構想に基づき、病床機能の見直しが進められており、急性期病床は絞っていく方向にあります。臓器専門性が高い医療は...