m3.com トップ>医療維新>スペシャル企画|小説「朔風 ...>人生を降りたようで、プライドが高いあの態度【連載小説「朔風」第29回】

人生を降りたようで、プライドが高いあの態度【連載小説「朔風」第29回】

火曜日、金曜日に更新

2017年2月7日 久間十義(小説家)


[連載第1回はこちら]健太朗は頷いた。大島結美の言い方は一方的に聞こえもするが、彼には当たっているように思われた。実を言えば彼の抱く曽田院長に対するイメージも、彼女のものと非常に似たところがあったからだ。“君臨すれども統治せず”という言葉があるが、曽田院長の態度にはそんな、どこかの王様のような、鷹揚と言えば聞こえがいいが、はっきりと無責任なところがあった。というのも曽田は彼に与えられていたトップとしての地位を意識しながらも、何らリーダーとしての采配を振るわない。要は赤字という現状をただ追認するだ...

この記事は会員限定コンテンツです。
ログイン、または会員登録いただくと、続きがご覧になれます。

小説「朔風 ―バトラー病院の午後―」に関する記事(一覧

先生の仰るとおりまだ望みがあります【連載小説「朔風」第84回】 2017/8/18

「オマエを北斗医大の医局に迎え入れたいくらいだよ」【連載小説「朔風」第83回】 2017/8/15

事務方だけはそのまま既得権は死守という訳だ【連載小説「朔風」第82回】 2017/8/11

「おかしなことはしませんから」【連載小説「朔風」第81回】 2017/8/8

一緒にコンサルに会ってもらえないか【連載小説「朔風」第80回】 2017/8/4

「ただ念のためだよ。主治医の先生?」【連載小説「朔風」第79回】 2017/8/1

検査の結果をお知りになりたいそうです【連載小説「朔風」第78回】 2017/7/28

「院長の変調には気づいていた?」【連載小説「朔風」第77回】 2017/7/25

結美はわざと健太朗を刺激するところがある【連載小説「朔風」第76回】 2017/7/21

あなたのお部屋がどんな様子なのか興味があるし…【連載小説「朔風」第75回】 2017/7/18

ボクを引き込むために、いっしょに寝たのか【連載小説「朔風」第74回】 2017/7/14

「私たちは先生たちの味方です、と」【連載小説「朔風」第73回】 2017/7/11

何を言い出すんだろう【連載小説「朔風」第72回】 2017/7/7

それなりに人間関係は複雑なんですよ【連載小説「朔風」第71回】 2017/7/4

争点の一つは病院の扱いにある【連載小説「朔風」第70回】 2017/6/30

彼はちいさく高ぶっていた【連載小説「朔風」第69回】 2017/6/27

まだまだ希望はありますよ【連載小説「朔風」第68回】 2017/6/23

分派活動をしているらしい【連載小説「朔風」第67回】 2017/6/20

この娘との間では余計な会話が増えてしまう【連載小説「朔風」第66回】 2017/6/16

「昨夜はどうでした?」【連載小説「朔風」第65回】 2017/6/13