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医師の偏在対策と負担軽減、カギは「ワークシェア」

レポート 2017年2月7日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」(座長:渋谷健司・東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授)は2月6日の第10回会議で、4人の構成員がプレゼンテーションを行い、自由討論を行った。共通していたのは、医師の負担軽減、へき地での医師確保などのためには、医師同士、あるいは医師と他職種との間でワークシェアリングする必要性だ。一方で、強制的な方法では、医師偏在は解消できないとの声が上がった。 愛媛県で在宅医療を展開する医療法人ゆうの森理事長の永井康徳氏は、「医師確保困難の打開策」として、グループ診療、多職種によるチーム医療、Web会議を活用した情報共有などを挙げ、「赤ひげ医者が自分の生活や人生を犠牲にして行うのではなく、曜日ごとの医師交代制勤務など、疲弊しない形のシステムで行うへき地医療」を実践する重要を強調した。同法人には常勤医10人、非常勤医1人がおり、都市部とへき地の二つの診療所を交代制勤務で支えている。 一方で、「医師の医師不足地域への強制配置は、医師にとっても、住民にとっても不幸」と指摘、教育研修で医療者の自信を生み出し、やりがいやモ...