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「対面診療の原則」、“ICT診療”で代替可能?

レポート 2017年2月8日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は2月8日、2018年度診療報酬改定に向けて、外来医療についての議論をスタートした。厚生労働省が提示した資料の中で、委員の意見が分かれたのが、遠隔診療、ICTやAI(人工知能)等を活用した医療の在り方だ。その他、医薬分業や薬剤費用の増加の影響で、伸び率が高い調剤医療費については、問題視する声が相次ぎ、次期改定の焦点になるのは必至だ(資料は、厚労省のホームページ)。 健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は、「ICTは、患者の受診の仕方を変える。遠隔医療という言葉はなじまない。慎重さは必要だが、“ICT診療”を進めてもらいたい」と主張。外来患者の中で、生活習慣病患者が占める割合が多いことから、「この何割かは、医療機関を受診しなくても、ICTなどを活用すれば、医師が診療できるのではないか」と述べ、病状が安定した患者であれば、スマートフォンなどの活用で対面診療は必ずしも必要はなく、医師と患者の負担が軽減でき、医療費の削減にもつながるとした。 これに対して、日本医師会副会長の中川俊男氏は、「遠隔医療は、あくまで対面診療...