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「立ち去り型サボタージュ」回避の方策を - 大阪赤十字病院・坂本晴子氏◆Vol.4

スペシャル企画 2017年3月13日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「小児科・新生児科における医師確保の取り組みと問題点」もまとめられています。 医師の働き方改革への提案(提供:坂本氏) 医師の働き方改革は、個々の病院単位ではなく、地域、大学や学会、さらには国など、さまざまなレベルでの対応も必要だと考えています。 大学や学会には、いろいろな機会を使って、医学生や研修医たちに、小児科・新生児科の魅力をアピールしていただきたい。 都道府県レベルでの取り組みでは、やはり施設の一定の集約化は必要なのではないでしょうか。新生児搬送では、予後に関係してくるため、遠距離搬送を避けるため、2次医療圏に一つは中核となる施設が必要でしょう。しかし、その中で小規模の病院などはある程度集約化して医師も集める。そうしなければ、当直明けに業務緩和したり、複数主治医制や交替制勤務などの体制も取れません。 その一方で、地域住民に身近な診療所は残す。最近は総合診療の研さんを積んだ医師も増えています。小児患者でも、一般的な疾患は、開業されている先生が診て、入院医療が必要なケース、あるいは専門的な疾患は小児科医が診る。こうした役割分担でもいいと私は考えています。 私は都市部、かつ比較的...