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「エビデンスと診療のギャップ」、NDB等で解明

レポート 2017年3月14日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

「経口ステロイド薬を3カ月使用中または使用予定の患者が、『ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン』に準拠して、骨粗鬆症についての治療や一般的指導、経過観察を受けているのは23.3%」 「抗精神病薬を処方されている患者のうち、1医療機関のみから処方されているのは全体の97%に上るが、一方で残る3%は、2カ所以上の医療機関、中には11もしくは12の医療機関から処方されている患者もいる」 医療分野におけるビックデータの代表例が、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)。京都大学院医研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野教授の中山健夫氏らによる、NDBなどを利用した研究から、さまざまな診療の質に関わる実態が明らかになってきている。 医師でもある中山氏が力を入れる研究テーマは、「エビデンスと診療のギャップ」。中山氏は、「エビデンスやガイドラインは作成しても、それが遵守されないことには、診療の質は上がらない。医薬品についても、創薬すれば、『患者さんは正しく服用するもの』と期待されるが、実際にはそうとは限らない。もちろん、全症例にガイドライン等が当てはまるわけではないが、実臨床とは...