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「治療と就労の両立支援マニュアル」発刊、労働者健康安全機構

レポート 2017年3月13日 (月)  高橋直純 (m3.com編集部)

独立行政法人・労働者健康安全機構はこのほど、4疾病ごとの「労働者に対する治療と就労の両立支援マニュアル」を発刊した。臨床現場で使えるよう豊富な事例が取り上げられており、有賀徹理事長は「両立支援は全ての医療人が知らなくてはいけない」と呼びかける。マニュアルは同機構のウェブサイトから入手できる。 同機構の「治療就労両立支援モデル事業」で、新たに作成されたマニュアルは、がん、脳卒中、糖尿病、メンタルヘルス――の4疾病に罹患した患者に対応する。2009年度から行ってきた両立支援に関する研究の成果が盛りこまれており、一義的には医療従事者向けだが、患者本人や復職者を受け入れる企業にも役立つ内容になっている。 「がん」に関するマニュアルは全114ページで、「事例から学ぶ両立支援」の項では、「術後の外来受診から両立支援を開始して復職した好事例」「経営者の交代により退職した事例」「復職後に辞めないで済む支援を行った事例」「職場に内緒で退職を考えていた患者への支援事例」などの具体例が並ぶ。 ある事例では、50代の胃がん女性患者が初診から入院、退院後の化学療法を終了するまでの間にどのようにメディカルソーシャ...